重要なのは生きている時間の長さではない

生き様が死に様を決めると言います。

いらっしゃませ。

私はかつてある患者さまの家族の1人から批判されたことがあります。
終末期の方針を決めようというカンファランスの席でのことです。

医者たるものが、そういうことを言っちゃいけないとおっしゃるのです。
「そういうこと」とはタイトルの『重要なのは生きている時間の長さではない』ということです。
当時はその方に、なぜ私がそう考えるのかという理由すらも納得していただくことが出来ませんでした。それだけの力が無かったのは本当に残念なのですが、同時にどんな死生観を持つのか、そのことの重要性も教えてくれた御家族さまでした。今でも大切なのは時間の長さではないと思う気持ちは変わらないけれども、この方には感謝しています。

医者は１分１秒でも長く生かすのが仕事だと思い込むのは、この方の死生観なのでしょう。

私にとっては輝いて生きられる時間こそが大切なのです。そして残された時間がたとえ短くても、いかに自分自身の生を輝かせるのかが重要なのです。これが私の死生観のベースです。

私のクリニックではクライアントの生を輝かせるサポートをしています。そして、輝かせるのは患者さま御自身なのです。

タグ：人生観 死生観