『大逆転の痴呆ケア』の 和田行男氏の講演に行ってきました

和田行男氏が6月25日（月）NHK「プロフェッショナル～仕事の流儀～」に出演するとのことです。 「闘う介護、覚悟の現場 ～介護福祉士・和田行男～」. NHK総合 2012年06月25日(月) 22:00～22:48

今日は認知症ケアのパイオニア、和田行男先生の講演に出かけました。

和田先生のブログ
http://www.caresapo.jp/fukushi/blog/wada/


認知症ケア講演会
タイトル：「この国の認知症ケアをどうする」 人の姿への支援を考える

認知症を持ちながら、いかに生きていただくかを支える側の視点で熱心にお話してらっしゃいました。

【認知症は脳の病気である】

この認識は、私も数年前にやっと得たものです。ですから過去には全体的に間違った認識がされていた時代もあったと認めます。
しかし今回の講演の出席者は、ほとんどがグループホームなどにおいて認知症のケアを行っている専門職の方々でしたので、すでに知っているのではないかと思いました。
あれほどの時間を割いて「認知症は病態なのです」と語られるのには、やや閉口しましたが確かに大事なことです。
認知症が病気だという認識がなければ、ケアにおいてとんでもない間違いを犯す可能性がありますからね。

一方で、認知症を持っている方にもちゃんと仲間として向き合っているという点においては、素晴らしいと感じました。

氏の、何に対しても『何故そうなのか良く考える事だ』という姿勢にも共感します。

介護の専門職に対するメッセージとしては、「でも考える余裕もないですよね」ともおっしゃいました。
確かに介護の現場では非常に大変な労働環境におかれて、介護員さんたちが走り回っている姿を拝見していますので、まったくその通りです。
私の前の列に座っていた女性たちが、帰りがけに「時間がなくて(こんな風には)出来ない！」とぼやいていました。
彼女たちは講師の言を正面からとらえているからこそ、こういうぼやきにつながったわけですね。
しかし、忙しい中にも何も考えていない人とそうでない人には、自ずと差が出てくるということも長年介護専門職の方々と接していて感じる今日このごろです。
見ず知らずの彼女達には、がんばろうねと心の中でエールを送りました。

いろいろと考えさせられまして、実に有意義な講演でした。
お誘いいただきましたグループホーム ゆうゆうの家の鈴木主任さま。
この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました。

追記：そういえば、この間私が話題にしていた『帰宅願望』についても、和田先生語ってらっしゃいました。私と意見は一致していました。あとね、そうそう。『寄り添う』って言葉もお題目のように唱えているだけではダメだと言ってましたよ！！

ゆうゆうの家(旭川豊岡)
http://www.ac.auone-net.jp/~yuuyuu/

関連記事：帰宅願望についてのさまざまな取り組み

【この記事の内容に関連することを「井戸からでたカエル」にも書いています】
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タグ：和田行男 寄り添う

コメント 2

先日はお忙しい中、講演会にお越し頂きありがとうございました。
当日は300名以上の方がご参加下さり、
混雑の中十分にお構いが出来ず申し訳ございませんでした。

また今後も様々な研修会を企画していきますので、
機会がございましたら是非ご参加下さい。
by suzuki (2008-10-26 22:50) 

suzukiさま

お疲れさまでした！
すごい人数でしたね。
とても良い内容で、勉強になりました。

交流会にも出たかったのですが、１６時から診察の予定が入っていたために泣く泣く戻って来ました。
和田先生も、交流会に御出席だったんですよね。
また、研修会の情報お願い申し上げます。
by 菊地一也 (2008-10-27 17:23)